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キッチンの片隅にあっても なんとなく、絵になる。 おもてなしの食卓に並べたら その日が和食でも、粋になる。毎日使うオイルだから 使って美味しい、が大事。オリーブの果実をそのまま搾ったエクストラバージン。食材に合わせて使いわけるのもいいけれどいいもの一本ととことんつきあう暮らしはやっぱり絵になる、粋になる。
酸っぱい、しょっぱい、甘い、辛い。これに「旨み」を足して5つの基本味。西洋にない日本人の繊細さ。「旨い」が利けるほどの私たちならその差はきっとわかるはず。エクストラバージンオリーブオイルのマイルドとスパイシー。辛味や苦味が少なく、和食との相性の良いマイルドタイプ。草やハーブの香りが活きていて、ほどよい辛味や苦味のあるスパイシータイプ。味わいの違いを楽しめたらいつもの料理もぐっと深くなる。
味わいに深みがあっても作り方はとてもシンプル。オリーブの実や皮を種と一緒にすりつぶしたらあとはそのまま搾るだけ。搾っただけだからできたてのオイルはまさにフレッシュな100%ジュース。その作り方、何千年も前から変わらない。オリーブオイルは今も昔もナチュラルで飾らないシンプルな暮らしにとてもよく似合う。
「ワインに似てるね」。そう、オリーブオイルとワインにはたくさんの共通点がある。オリーブとブドウ。どちらも果実から作られること。小アジア生まれで“ふるさと”まで一緒なこと。オリーブオイルにもテイスティングがあり、産地によって、品種によって風味にちがいが出るところなんていよいよ、そっくり。ただ、ひとつちがうのはオリーブオイルには“ヴィンテージ”がない。ワインのように寝かせることで味が熟成することはなくオリーブオイルはいつも、フレッシュさが大事。
手仕事にかなうものはない。お母さんの手料理、手づくりのお守り、手書きのおたより。オリーブの収穫も手摘みがいちばんやさしい方法。人の手でていねいに果実を摘み取る。人手がかかるからこそ極上のオリーブオイルに。だからボトルに詰められたあとも色つきの遮光瓶で保存したり、ていねいなひと手間が大事。オイルは空気に触れさせない、高温の場所に置かない工夫をオリーブオイルがわが家にやって来たあとも私たちの手で守れる美味しさのコツがある。
子どものために、家族のためにそして、自分のために。キッチンでできる安心安全な、ひと工夫。オリーブオイルは、オレイン酸やポリフェノール、その他ビタミン類など健康成分がたっぷり。身体の内からも外からも、守ってくれる。そんな知っておきたい知恵を使ってみる、に変えてみよう。なぜなら、そこに笑顔があるから。
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